シャラシャラとこぼれます

アスパラガス スプレンゲリー

枝垂れるように4方に伸びる枝に細かい仮葉が密に付く様子が
シャラシャラ~という感じで細かいレースのようです。

乾燥にとても強いので、水やりの対応もおおらかに構えながら育てることが出来ます。

和名「スギノハカズラ」とも呼ばれ、つる植物を表す「カズラ」の名が当てられている通り、枝垂れるように伸びます。
よく野菜売り場で見かけるアスパラガスは、同じクサスギカズラ属の仲間Asparagus officinalis の新芽で、こちらは立ち上がるように成長し1.5mほどの背丈になります。

花は少し控えめの印象ですが、薄ピンクの小ぶりな花が咲き、その後に赤い実がつきます。
ピンクペッパーの様な小ぶりの実ですが、熟すと真っ赤になり全体の明るい緑に良く映えます。

根の一部に水をためる貯水根を作り、乾燥に強く、自動潅水機で管理されている環境で潅水機が故障して止まってしまい長期間潅水が行われていなくても、この植物だけは生きている、という話は造園仲間の間でも”あるある話”のように語られているところです。

反面、根の張りの強さが災いし、プランターで育てるとプランターを割ってしまったり、水抜き穴をふさいでしまって水が溜まり、根腐れを起こしたりということがしばしばおこるので、プランターへ植える場合は注意が必要です。

基本的に日当たりの良い場所を好みますが、半日蔭程度の場所でも徒長気味になるもののしっかりと育って、軽さや明るさを出したいときにお勧めです。

耐寒性はあまり強いほうではありませんが、
関東より西の都市部などでは、冬も青味を保って越してくれます。
またそれ以外の地域でも冬は地上部を枯らしながら越冬し春にまた芽吹くといった具合に育てることが出来ます。その場合は-10℃程度が目安といわれています。

バラなど程は激しくないものの、茎部分に細かい棘があるので、扱う際は少し注意が必要です。

kensuke-watanabe

Data

植物名
アスパラガス スプレンゲリー
学名
Asparagus densiflorus 'Sprengeri'
他の名前・俗称
和名:スギノハカズラ
区分
半常緑低木
参考サイズ
0.3~0.6m

華奢に枝垂れる葉(10月、大阪市)
可愛らしい薄桃色の花(10月、横浜市)
乾燥に強い所以(11月、東京都目黒区)
根張りが強すぎて、四角いテラコッタ鉢を割ってしまっている。(11月、東京都目黒区)
他の植物の下草として(地植え)(10月、横浜市)

Asparagus densiflorus 'Sprengeri'

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。