Works 104

お住まいになってから17年が経ち、その間数社の施工により、徐々に形を変えていったお庭。お子様も自立する年齢になり、今回が最後のお庭のリフォームをという事で、全面的な見直しのご依頼いただきました。

海まで歩いて5分という立地。道路に面した玄関周りと敷地の奥に位置するお庭、それぞれをつなぐ通路部分のご提案をさせて頂きました。

メインとなるお庭は、経年変化に加え、潮の影響と周りを住宅に囲まれている関係で、少しジメッとした印象でした。今後のメンテナンス性も考慮し、ドライな印象のすっきりとしたタイルテラスに作り替えるご提案をさせて頂きました。お庭の空間構成としては、コンクリート製の作り付けのベンチ(屋外用のクッションを置くことでソファに)と環境に配慮した燃料(バイオエタノール)を使用した暖炉を設えた「リビングエリア」と隣地の印象を和らげるパーゴラにタープを掛け、その下にお持ちのテーブルと椅子を配置した「ダイニングエリア」で構成されています。植物好きなご夫婦なので、すっきりした中にも彩りとしての植物が加わるように、ベンチの後方に花壇をつくり、量は抑えながらも植物に囲まれたプライベート感のあるお庭を目指しました。チュウキンレンやアガベなど個性的な植物が並びます。

玄関周りは、ブロック壁と木製ゲートによりクローズな印象だった外構を、茅ヶ崎という立地を考慮し、オープンな外構に変更しました。スチールの縦ルーバーや手すりに植栽を加えて道路と緩やかに仕切り、洗い出しで舗装した小径の両サイドには目線を遮る大小の植栽を配置しています。オープンな外構にした事で、フロントガーデンとして通学中の小中学生やお散歩しているご近所の方々にもお楽しみ頂いております。

開かれたフロントガーデンとプライベートなタイルテラスの空間を切り替える役目を担っているのが、収納小屋と温水シャワーの機能を有した天井ルーバーのついたウッドデッキスペースです。小径から1段上げた高さにウッドデッキを設ける事で、小径とテラスの高さをつなぐステップにもなっています。マテリアル感としても、既存の建築とのバランスを考慮したフロント周りの雰囲気と新しく加えたモダンですっきりとしたテラス部の雰囲気の切り替わりを繋ぐ役割も担っています。

お伺いする度に、それぞれの構造物に奥様がお好みの雑貨を吊るしたり、季節に合わせてディスプレイしたりと、楽しんでいただけている様子が窺え、とても嬉しく感じます。

今までライフスタイルの変化に応じて、姿を変えて寄り添ってきたお庭。この後も長くお住まいになるご夫婦はもちろん、独立される娘さん達が新しいご家族と共に集まれる空間として、これからも思い出がたくさん生まれる空間になってくれる事を願っています。

Date:
2023
Area:
70m2
Type:
戸建リノベーション

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