Works 115

洋館が並ぶ山手丘陵の麓、横浜・石川町の高台に位置する一戸建て住宅。丘陵の中腹ならではの見晴らしの良さを持つ、旗竿地のアプローチのご提案をさせていただきました。

設計にあたってまず取り組んだのは、機能性を踏まえたゾーニングの整理です。前面道路の幅員を考慮し、お車は別の駐車場を利用されるということだったため、門柱と駐輪スペースの確保以外は、すべてを「アプローチ」兼「お庭」として捉えることにしました。門柱を道路側に寄せて配置することで、そこから玄関まで続く長い通路をゆったりとしたプライベート空間として計画しました。

この敷地の最大の特徴は、旗竿地であることに加え、道路から玄関まで1m以上の高低差があることでした。この高低差をマイナスに捉えるのではなく、リズム感を生むための要素として捉えました。コンクリートステップの幅や奥行きをあえて不規則に変化させることで、単なる階段の昇り降りではなく、庭の小径を歩くような景色の変化を楽しめる構成を目指しています。

住居が隣接する部分には、既存のアルミフェンスの柱を活かしたウッドフェンスを設けて落ち着きを出し、逆に景色が広がる部分には手摺となるよう笠木のみを新しく加え、開放感を損なわないよう配慮しました。ステップの最上段は、椅子やベンチを置いて横浜の街を望むことができる広めのテラスのような空間に。夜になれば左右のガーデンライトが灯り、光と影により一層リズム感のある豊かな表情が浮かび上がります。

旗竿地や高低差のある敷地は、制約が多いと思われがちですが、それを上手く利用することで、一般的な敷地にはない魅力的なアプローチになったかなと思います。朝のご出勤時には清々しさを、夜のご帰宅時には安らぎを。日々変化する植物の表情とともに、このアプローチが住まい手にとって日々の癒しや活力になってくれることを願っています。

Date:
2023
Area:
32m2
Type:
新築戸建

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