頼もしき下草

ヤブラン

幅広い環境に適応し、丈夫で手がかからず、常緑性でほぼ一年中同じ草姿を保ってくれるため、古くから緑化や植栽に広く活用されています。

日本の樹林の下草として群生する濃緑細葉の多年草です。根にピーナッツほどの塊根と言われる肉質の塊ができ、その貯蔵根があるため非常に強健です。

耐陰性は特に強く、暗い軒下のような厳しい条件下でも緑を維持してくれる頼れる存在。塊根は乾燥させ、去痰や滋養強壮などの生薬としても利用されています。

秋に白や紫などの花が咲き、群植すると見ごたえがあります。花が大きなものや、近種の小型種(L.spicata)の斑入り種など園芸品種も多数あります。

生育旺盛なので、斑入り種などで特に葉が汚くなってきたら、新芽が出る前の春先に葉を全て株元でカットすると新芽が出て、きれいに保つことができます。

Data

植物名
ヤブラン
学名
Liriope muscari(L.platyphylla)
他の名前・俗称
サマームスカリリリオペ
区分
常緑多年草
参考サイズ
20~40cm

Liriope muscari(L.platyphylla)

Last Modified at / Published at

植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。