翡翠とボルドー。

メリアンサス マヨール

見るからに瀟洒な雰囲気のこの植物。
翡翠(ヒスイ)を思わせる青味の強い葉色とボルドーカラーの花は、なんだかお洒落すぎて、異質感すら感じさせます。

初めて見かけたのは6年程前でしょうか。
造形といい、色合いといい、少し異質ともいえる雰囲気に、こんな植物日本の気候で育つのかなと思ったことを覚えています。
しかし、そんな事は杞憂に過ぎず、東京都内の市街地のような場所では冬もあまり傷む様子もなくいたって元気。
一度根付けばとても旺盛な成長力を見せてくれています。

最終樹高自体は3m程度のようですが、幅も出る事と細かく整える剪定がやり難い枝ぶりなので、植えるときはスペースに余裕を持って植えておくとよさそうです。

原産は南アフリカ周辺。現地では花の蜜に鳥が寄ってくることでHoney Flowerと呼ばれ、学名の由来もギリシャ語で「蜂蜜」を意味する”meli”と「花」を意味する”anthos”からなんだそう。

しかし、人にとっては全草に毒があるので決して口にしないよう注意が必要です。
また、独特の香りもあり個人的にはゴマのような香りの感じますが、余り良い香りではないようにも思います。

人にとって何もかも魅力的とまではいきませんが、それでもこの雰囲気は唯一無二。
人の目線くらいでボリュームと個性の欲しい植栽のバリエーションとしてお勧めです。

kensuke-watanabe

Data

植物名
メリアンサス マヨール
学名
Melianthus major
区分
常緑
参考サイズ
1~3m

1m程の株を植えてから丸2年程。その間にも剪定はしていますがよく伸びます。(5月初旬、東京都23区)
穂状の花序が下からの方から立ち上がってきます。(東京23区、5月初旬)
この深い紫がとてもシック(5月初旬、東京都23区)

Melianthus major

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。