次世代のエバーグリーン。

ペッパーツリー

近年海外から輸入され流通も増えてきている木の中でも、常緑で柔らかい印象を持つ特に注目株の一つです。

ペルーのアンデス地方原産のウルシ科サンショウモドキ属で、南米では街路樹や庭木にも使われています。雌雄異株なので雌木には実がなり、香辛料のピンクペッパーとして流通しています。普段使っているブラックペッパーやホワイトペッパーのあのコショウは、コショウ科コショウ属の蔓性のもので、全く別の種類です。

水はけの良い土壌を好み、丈夫で成長がとても速く、活着すればあまり水やりはいりません。
植えてからの経過をまだ3年くらいしか観察していないのですが、虫や病気など今のところは全くないです。ただ、アカシアのように、上部の成長が早いわりに根の張りが少ないので、風の強いところなら支柱は欠かせません。

葉や茎にとてもさわやかな香りがあり、室内に剪定枝を置いておくと香りが部屋に漂います。
流通しているものが雌雄どちらかわからないので、実がつくかどうかもこれから観察していきたいです。

3~4mの棒状で輸入されたものが、圃場で養生されてから出荷されているので、下枝がない状態のスタンダード型になっています。初期から上部にボリュームが必要な場所には最適です。

常緑で柔らかい印象を持つので、人気が出そうです。

yukihiro-matsuda

Data

植物名
ペッパーツリー
学名
Schinus molle
他の名前・俗称
ペルーコショウコショウボクペルビアンペッパー
区分
常緑
参考サイズ
5m~10m

数か月で50~60センチは枝葉を伸ばしている。(東京都23区 12月)
ヤナギの枝にシダのような葉。
植えて2年後。葉張りは3m近くに広がっている(東京都多摩地区 10月)
圃場の様子。(横浜市北部 9月)
2.5m程のペッパーツリー(大阪市北部 6月)

Schinus molle

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。