Works 113
オーナーがライフスタイルに合わせ自ら手を入れながら住む古い木造の一軒家。
住み始めてから10数年が経ち、
隣接する庭についてもその月日の中で試行錯誤した付き合い方や
ライフスタイルの中での在り様への想いを改めて形に落とし込み、
理想のお庭を形作ってゆくお手伝いをさせていただきました。
プライベートな空間と他者の出入りのあるアプローチの分離や
草刈りに費やす手間を見越した舗装計画、
リビングからのつながりを作るウッドデッキなど
リフォームのアプローチとしては、主な生活のロケーションである
母屋との繋がりを細分化し、
それぞれにより適した形に作り替えて行くシンプルなものですが、
古道具店を経営するオーナーの蒐集したものや、
敷地内に古くからあるものが資材として組み込まれることで
そのものからのアプローチによって産まれるディテールが形成され、
独特な雰囲気に仕上がっています。
お庭の構成を機能させるうえで植栽をされる植物も、
今まで主だった落葉樹、宿根草に加え
常緑種のスゲ類、ハラン、リュウノヒゲなどの下草類を加えることで、
四季を通して下支えする存在として機能させています。
また、新たなシンボルツリーとして食用の実のなるザクロを植栽し、
新芽が吹き、花が咲き、実が膨らみ、葉が散る。
日々の瞬間の積み重ねと共に成長を見守り、
また長い年月を過ごしてゆくであろう場所との繋がりに
新たな象徴を添えています。
- Area:
- 50m2
- Type:
- 戸建リノベーション