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木のぬくもりと個性が活きる ‘record’のランプ

私がSeedingに初めて来たときに、とても気になったもの。

それは静かに入り口や店内を照らしていたランプでした。

ナチュラルだけど目を惹く素材の質感で、程よく存在感のあるランプシェード。
電球の光と相まって、ぬくもりを感じる佇まい。

record 齋藤勝弘さんによるプロダクトです。

店内備品としていたrecordさんのランプですが、案の定お客様から「非売品ですか?」と聞かれることも多かったため、現在は商品として椨(タブ)と栓(セン)の木材を使ったブラケットランプを作っていただいています。

左が椨(タブ)のランプ、右が栓(セン)のランプ

 

そんなrecordさんの制作現場に先日、お邪魔する機会をいただきました。

千葉県野田市にある、recordさんのアトリエ。

昔、美容室だった建物だそうで、レトロで素敵な佇まいです。

2台の機械が設置されたアトリエには、様々な種類の木材や部品が整然と並んでいます。

record 齋藤勝弘さんは、技術専門校修了後に家具製作会社にて家具の製作に従事され、その後アンティーク家具の修復などを経て、10年ほど前から仕事をする傍ら自身で製作活動を始められたのだそうです。2014年頃から製作物の販売を開始し、2018年に独立。現在は天然の木材を使ったランプを中心に製作されています。

お話を伺っていると、お皿などの器を作っていた時期もあるそうで、確かにこのランプシェードたちも器を彷彿とさせる気がします。

様々な種類の木材でランプを作られている齋藤さんですが、木材を選ぶ際のこだわりはありますか?と聞くと、「無いです」ときっぱり。

「その時々で入手できた木材を、ありのままに使います。」

そんな、さらっとシンプルな答えが返ってきて、正直で飾らないお人柄が垣間見えました。

大きな1枚板の木材を丸く切り出し、そこからランプシェードへと仕上げていく作業。

それぞれの木材の風合いや性質を見ながら完成形をイメージし、色を染めたり、蜜蝋を塗ってしっとりとした艶を出す作業を施したり、何もせずに素のままの材質を活かすシェードにしたり。

感覚や経験値をもとに、素材の個性を見極めながら製作していくという齋藤さん。

ペンダント型やスタンド型などランプ自体の形に関しては、催事やイベント、オーダーに応じて様々な形を作られているそう。どんなフォルムになってもナチュラルであたたかな印象を纏うのは、素材を活かしたシェードがあるからこそだと思います。

そして手作業で作られるものには、作る人の心が映る気がしています。

齋藤さんの、気さくで親しみやすく飾らない印象が、そのまま木材の表情や個性を活かしたランプシェードに反映されているようにも感じました。

不思議とどんな場所にも調和して染んでくれるところも。

ちなみに 'record' という名は、ご自身でレコード屋さんを営んだ経験が由来だそうなのですが、

「後付けで…レコードだから円形だし、作る時も回転させているし、基本丸いし、意味合い的にも良い感じだし、レコード好きだし…」

とまたも率直にお話ししてくれた齋藤さん。最近はイベントでDJ的なこともやったりするそうです。

そんなrecord 齋藤さんのランプ、是非皆さんにも直接ご覧いただける機会をと思い、2023年1月下旬、SeedingでPOP UPを開催していただくことになりました。様々なランプをお持ちいただく予定ですので、どうぞお楽しみに!

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'record' POP UP

2023.1.20(金) - 1.23(月)
13:00-18:00
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期間中は record齋藤さんも在店してくださる予定ですので、直接ご相談やご質問もしていただけます。

また、温かいハーブティーのご試飲や美味しいコンフィチュールのご試食も企画しておりますので、こちらもお楽しみに。