シックに香る。

ウンナンオガタマ

春が深まってきたころに、ほのか香りのする純白の花を咲かせます。
葉の裏や新芽には独特のビロウドのような質感があり、どことなく個性を感じさせます。

はじめにこの植木に目を引かれたのは、その葉の質感でした。
マットなつや感で楕円形の小ぶりの葉は厚みがあり、縁の角の取れた感じがぼってり感を際立たせています。
葉の裏はブロンズカラーのビロウドのような質感で表の深い緑と相まってシックな印象です。
葉の形や樹形は異なりますが、ちょうどタイサンボクのリトルジェムと似ているなと思ったことを覚えています。

常緑樹で背丈は抑え目で横にボリュームを出しながらも、葉は密になりすぎず、程よい軽さもあるので植栽の骨格となる植物として重宝します。

基本的には丈夫で育てやすく、半日陰のような所でも耐えてくれます。
傾向として半日陰の場所の方が葉色が濃く落ち着いた色味になるようですが、日当たりのよいところの方が花付きは良くなるので、求める要素によって植える場所を選ぶのも良さそうです。

花の香りは同じオガタマ属のカラタネオガタマは強烈なまでの香りですが、それよりは大分控えめです。
花の色も異なりより純白に近い花色となります。

kensuke-watanabe

Data

植物名
ウンナンオガタマ
学名
Michelia yunnanensis ‘Scented Pearl’
他の名前・俗称
センテッドパールマグノリアMagnolia laevifolia‘Scented Pearl’
区分
常緑低木
参考サイズ
1.5~2.0m

花はモクレン科の雰囲気。オガタマノキ属特有の香りもほのかに(4月下旬、東京23区)
(9月下旬、東京23区)
(4月下旬、東京23区)

Michelia yunnanensis ‘Scented Pearl’

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。