安定の日陰グリーン

ベニシダ

日の届きにくい環境の植栽で重宝するシダ植物。
その中でもベニシダは希少な常緑性で、四季を通して緑のボリュームを作ってくれる優等生です。

関東以西の平野部や低い山地に自生する常緑のシダ。
シダらしいシダといったいでたちで、ボリューム感もあります。

東京近郊の気候環境においては自生地と近いということもあり安定感は抜群です。
以前、東京都中西部の家屋の北側で壁に囲われた坪庭のような場所で、ベニシダの他リョウメンシダ、オシダ、ジュウモンジシダ、ディクソニア・アンタルクティカ等数種のシダを植えたところ、早春の時期に一番きれいな状態で葉をキープしてくれていました。

植栽の裏手になるような場所に用いると嫌味なく雰囲気を演出してくれます。特に中高木の足元などで落葉低木と併せて使用すると、日陰に耐えつつ冬の時期でも緑を保ってくれるので重宝します。
野趣のある日陰の風景づくりの他、オーストラリア原産の木性シダのディクソニア・アンタルクティカの葉と比べると良く似ていて、熱帯系の雰囲気にも馴染みます。

ベニシダの名前の由来は新芽・若葉が赤色であることに由来します。

kensuke-watanabe

Data

植物名
ベニシダ
学名
Dryopteris erythrosora
他の名前・俗称
ジャパニーズ シールド ファーン紅星草
区分
多年草
参考サイズ
0.3~0.8m

北向きの四方を壁に囲われた空間霜の降り始める時期でも青々としている(12月下旬、東京都西部)
複合ビルのエントランスの北側に面した植栽。新緑の季節(東京都23区、5月上旬)
メインツリーの足元の裏側になる場所。(東京都23区、3月上旬)
早春の芽吹きの季節(3月下旬、京都府)

Dryopteris erythrosora

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。