南国風の趣

シュロ

日本の九州南部などが原産のヤシ科の植物で、幹に密生する繊維(シュロ皮)は耐水性、耐腐食性に優れ伸縮性に富み、縄や敷物、ホウキやタワシなどに加工して使われています。

実生でも良く発芽するため、日本ではあちこちで見かけますが、ヤシ科ではもっとも耐寒性が強く、東北地方でも生育しています。

特徴的なフォルムと強健性のため、ヨーロッパではとても人気があり、耐陰性も強く、鉢植えでも管理しやすいです。

病虫害もなく、傷んだ葉や花柄をカットする程度ですが、一度植えると小さくはできないので、植える場所には吟味が必要です。

近種のトウジュロは、シュロよりも葉が小さく、葉先が垂れないのが特徴で、コンパクトでスタイリッシュな印象です。幹のまわりに生える繊維は、縄や箒などに使われています。

Data

植物名
シュロ
学名
Trachycarpus fortunei
区分
常緑高木
参考サイズ
5~10m

トウジュロ T.wagnerianus

Trachycarpus fortunei

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。