意外とワイルド

スイカズラ

開花時のさわやかな香りや名前から連想される可愛らしいイメージとは違い、
実はとても生育旺盛でワイルドなつる植物。

スイカズラ属(Lonicera)ロニセラと呼ばれる種類は、世界で180種が北半球に分布していて、英名ではこれらをハニーサックルと呼んでいます。日本では、日本や中国に自生する(Lonicera japonica )ロニセラ・ジャポニカが、スイカズラとして親しまれています。

春から夏にかけて、咲き始めは白く徐々に黄色に変わる花が咲き、甘くさわやかな、なんとも惹かれる香りを放ちます。個人的にも大好きな香りです。

アメリカでは雑草化しているほど性質は強健で、日本でも高速道路の緑化植物として植えられているのを目にします。
忍冬(ニンドウ)とも呼ばれ、冬でも葉を落とさないからと言われていますが、都内でも青々とした状態を維持できないので半常緑と思った方が良いです。

成長が早く、株元に近い方の葉を落とし上部の方ばかりに葉がつきやすくなるため、大きくなると枯れ枝が目立つようになります。狭いスペースに植えると数年で見苦しくなってくるので、その場合は思い切ってい小さくカットし、ツルを更新した方がきれいになります。
以前住んでいた家に植えたのですが、狭いスペースだったためかなり手を焼きました。

広い駐車場まわりのフェンスや擁壁のような大きな壁にワイヤーなどを取り付け、ワイルドに絡んでいける場所を与えると力を発揮してくれます。
雑然としてくるのできれい好きな方には、難しいかもしれませんが、初夏にその香りを嗅いだら、きっと好きになりますよ。

Data

植物名
スイカズラ
学名
Lonicera japonica
他の名前・俗称
ジャパニーズハニーサックル忍冬(ニンドウ)ロニセラジャポニカ
区分
半常緑
参考サイズ
5m~10m

はじめ白色で徐々に黄色に変わるので金銀花とも呼ばれる。
こうなってきたら思い切って太いところからバッサリ切ってしまう。
3m近い壁を覆いつくしている。(フランス 5月)

Lonicera japonica

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。