三鷹市の庭

井の頭公園からほど近い緑が多いエリアで、新しく購入された中古住宅のフルリノベーション工事の計画に伴い、外構周り全般のご提案という事でご依頼頂きました。
既存の住宅は、タイル張りの壁に囲まれた、クローズな印象の外構でした。
加えて、アプローチが駐車スペースを兼ねていたため、窮屈さを感じる玄関周りの構成でした。

既存の壁を一部壊し、オープンな外構にする事で、駐車スペースとアプローチを分け、新たな植栽を加える事で、玄関にも程よい目隠しができる様に計画しました。
住宅のリノベーションに掛かる費用が大きい事もあり、駐車場やアプローチのある前庭部分を1期工事、掃き出し窓側の庭部を2期工事として、2回に分けて施工させて頂きました。

植栽は、常緑樹をメインに構成し、フェンスに絡むツルハナナスやスタージャスミンも加え、都市部における限られたスペースにおいても、施主の理想とする「植物に囲まれた住宅」を目指しています。
1期工事で植えた植物のボリュームが出て来ているので、2期工事の植栽も春を迎え、少しづつボリュームが出てくると、理想の形に近づいてくるのではないかと楽しみにしています。

住宅をリノベーションしてお住まいになるという選択肢がすっかり一般的になりました。
外構に関しても、機能面は整理しながらも、既存の構造物を生かし、必要な要素を最低限加え、マテリアル感を整える事で、自分達らしくアップデートできると考えます。

元々、その地にあった建築物を残し、手を加える形で新しい世代に繋ぐ住まい方。
周辺環境にも馴染みやすく、施主ご家族の人柄も大いにありますが、スムーズに地域に溶け込んでいらっしゃるように感じました。