緑の浸食、心地よし。

ヒメイワダレソウ

お庭では人が作ったものの枠に植物が植えられますが、不思議なものでそこから植物がはみ出していたりする姿も魅力的に見えたりするものです。
そのような趣を積極的に楽しむような肩の力の抜けた庭づくりにお勧めです。

砂利、アスファルトもなんのその。
土の部分に一度根付けばランナー(匍匐茎)という茎をのばしそこから根っこも出しながら隣接する砂利や石の舗装などにもどんどん広がります。

kensuke-watanabe

南アメリカ原産。日当たりと水はけよい場所が適地。
暑さや寒さにも強く特別な管理はいりませんが、日陰では上手く育ちません。条件が合うと生育旺盛で他を飲み込むほどに広がるので、芝のようにマットでの販売もされています。

ランタナに似た小さな花もよく咲き、伸びすぎた場合は季節を選ばず剪定を。

yukihiro-matsuda

踏みつけにはあまり強くありませんが、芝生と生育条件が似ているので、組み合わせながら踏みつけのあるエリアは芝生、少ないエリアはヒメイワダレソウといった使い分けをするとよりナチュラルな雰囲気でメンテナンスもしやすいグリーンカーペットになります。

kensuke-watanabe

レンガや石の舗装の土目地にもどんどん入り込んでいってくれます。

Data

植物名
ヒメイワダレソウ
学名
Phyla canescens (Kunth) Greene
他の名前・俗称
リッピア
区分
落葉
参考サイズ
0.1m

春から秋にかけて花を咲かせる。花期は長い(2018年7月上旬、東京都杉並区)
植栽帯の際に植えていたものが石の舗装やアスファルトまで広がっている。(20187月初旬、東京都大田区)
芝生と混ざりグリーンのカーペットに。(2018年6月中旬、鎌倉市臨海地域)
砂利の舗装部分へどんどん広がってきている。(2018年10月中旬、東京都杉並区)
上記写真の半年前の植栽直後。砂利部分の周りに0.5cm~1m間隔で10.5cmポットの休眠中の苗を植えてある。(2018年3月中旬、東京都杉並区)
河原の遊歩道沿いで雑草化している。白花の品種か。(2016年8月上旬、横浜市)  

Phyla canescens (Kunth) Greene

Last Modified at / Published at

植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。