秋冬の赤い実といえば

ナンテン

赤い実や竹に似た株の様子から、中国では南天燭、南天竹と呼ばれ、日本名のナンテンの由来になっています。名前から「難を転じる」縁起木として、また毒を消すという意味から食品に葉を添える習慣もあり、昔から生活に根付いています。

江戸の文政時代にもっとも流行したと言われ、改良品種が数多く作出され、文献には122品種が記載されています。その後、数は減り近年は50品種前後あると言われ、葉が銅葉や黄葉になる海外品種や白い実をつけるものなどあります。実は鎮静剤として民間薬にも用いられています。

非常に丈夫で、目立った病虫害もなく、暑さや乾燥にも強いので育てやすいです。梅雨時期に白い花が咲き、その後実をつけますが、開花時に降雨が続くと結実不良になります。

水はけさえ良ければ特に土壌は選ばず、鉢植えにも向いています。肥料分が少なくなると葉色が悪くなり、花も咲かなくなるので、年に1~2回の施肥を行うと良いでしょう。

矮性種は剪定もほとんど必要ないですが、大きくなるタイプは株が込み入ってきたら、株数を減らすために地際から古い枝をカットしたり、伸びすぎた枝を詰めたりするなどの剪定を行います。

Data

植物名
ナンテン
学名
Nandina domestica
区分
常緑低木
参考サイズ
2~3m

フルート N.domestica 'Flirt'
レモンライム N.domestica 'Lemonlime'

Nandina domestica

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。