女王の品格

バラ

豪華で気品ある花姿や香り、長い歴史と文化的な背景から’花の女王’とも呼ばれ親しまれるバラは、木立ち性(ブッシュ・ローズ)、半ツル性(シュラブ・ローズ)、ツル性(クライミング・ローズ)の3タイプの他、木立性で小型のミニバラなど多種多様な種類や系統があります。ここでは主にツル性の品種について紹介します。

紀元前にはすでにペルシア人によって香料や薬用に使われるバラが栽培されていたと言われています。品種によって花や香りはさまざまです。

ツルタイプは、壁面や構造物を利用することで、緑のボリューム感を演出できるため、葉色やツルの太さ、扱いやすさ、耐陰性なども考慮して選ぶと良いでしょう。また、病虫害は多いですが、品種により大きく異なるので、耐病性が強く、性質が丈夫なものを選ぶようにし、多少被害は出るものと寛容に構えたいところです。

日向を好み、腐植質に富んだ肥沃な水はけの良い土壌が理想的です。多肥を好むため、しっかりした開花を促すなら、冬と花後の年に2回は緩効性肥料を施します。

剪定方法はいろいろとありますが、ツルタイプはあまり難しく考えず、花後に伸びすぎた枝をばっさりカットし、秋から冬は夏以降に伸びた枝を誘引しつつ、枯れ枝や絡んでいる枝などを整理する程度で十分楽しめます。

Data

植物名
バラ
学名
Rosa
区分
落葉ツル性

ツルアイスバーグ R.'Climing Iceberg'
ツルタイプは5~6月の一季咲きで生育は旺盛。ツルは5m以上伸びる。壁やフェンスなど比較的大きな構造物に這わせると良い。ブッシュタイプは高さ1.5m前後で花付きが良く、四季咲き性で初夏から秋まで断続的に咲く。どちらもほんのりとした芳香がある。
グラウカ R.glauca(Rubrifolia)
純粋なツルではないが、支持物があると2~3mに伸びる。葉は青みがかった灰緑色で、一重のピンクのバラの後につける実もたいへん美しい。
モッコウバラ R.banksiae
刺もなく半常緑で暖地では葉が残り、病虫害もほとんどない。ツルは5~10mと伸び、生育が非常に旺盛なので、広いスペースで活用したい。他のバラより早く4~5月に開花する花は黄、白色とあり、芳香もある。
ピエールドロンサール R.'Pierre de Ronsard'
4~5mほどに伸びる豪華なカップ咲きの一季咲き種。広いスペースの壁面などに向き、花は大きいが花茎が短いため、顔が揃うように開花する。花はほのかに香り、刺も少なく丈夫で生育も旺盛。
アルバセミブレナ R.'Alba Semi-plena'
ツルは3~4mほど伸び、一季咲き。青みを帯びた葉と白い花弁のコントラストが美しく、病気にも強い。実であるローズヒップも大きく、お茶やジャムなどにも活用できる。
アルバマキシマ R.'Alba Maxima'
中心が淡いピンクの中輪八重咲きで、ツルは3~4mに伸びる。生育は旺盛だが、枝が細いため扱いやすく、狭いスペースでも誘引しやすい。5~6月に咲く一季咲きの花は香りが強めで、病気にも強い。
ザ ジェネラスガーデナー R.'The Generous Gardener'
強い香りのピンクの房状カップ咲き種。初夏に咲き、株が充実すると秋にも開花する。ツルは2~3mになり、シュートも太いので、広いスペースで活用したい。丈夫で病気にも強い。

Rosa

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。