ツツジの復権
ヒカゲツツジ
一口にツツジと言ってもその種類は800種類ほどあるともいわれます。
関東以西の平野部ではサツキなどピンク色の花がお馴染みですが、こちらは一風変わった緑がかった白い花。
楚々とした色合いは他の植物とも合わせ易く、今までのツツジのイメージとは違った使い方の可能性を感じさせてくれる存在です。
もともと日本に自生している品種だけあって、環境的にも適応しており丈夫です。加えて成長も緩やかなので庭木としての管理もしやすいです。
常緑樹なので一年を通して緑のボリュームを作ってくれつつ、名前の通り日陰にも強く、日の陰りがちな場所でもしっかり花をつけてくれるので、景色が単調になりがちな日陰の植栽に季節感を与えてくれるとても優秀の存在と言えます。
ツツジというと花の主張が強く、またイメージ的にお馴染みすぎるせいか、最近のガーデニングという言葉が使われている場面ではめっきり登場する機会が少なくなりがちですが、このヒカゲツツジなら、他の植物と合わせ易くガーデニングシーンでの活躍を十二分に期待できるポテンシャルを感じさせてくれます。
学名のkeiskeiは 本草学者の伊藤圭介氏に由来し、日本とのつながりも深いこのツツジ。
オーストラリアや南アフリカなど外来の常緑樹が幅を利かせる最近のお庭事情の中にあり、かえって新鮮味も感じられ、またじわじわと見直されてゆくのではないかという気がしています。
Data
- 植物名
- ヒカゲツツジ
- 学名
- Rhododendron keiskei Miq.
- 区分
- 常緑低木
- 参考サイズ
- 1m~1.8m