春の兆しの散歩道。
シンバラリア
まだ寒さの厳しい早春から石垣や土留めなどに緑を這わせ、薄紫の小柄な花を開きます。
この花を道端で見かけた記憶を思い返すと、いつも冬の中休みで春を思わせるような暖かな日だったような気がします。
陽気のおかげで歩く足にも周りを見渡す余裕が生まれるせいでしょうか。
雑草化したものをよく見かけますが、もともと大正時代に観賞用としてヨーロッパからやってきたものが帰化植物として定着したのだそうです。
園芸店などでもよくポット苗が販売されています。雑草としてもよく見かけるmuralis(ムラリス)と葉と花の色が青味がかったpallida(パリダ)そしてその白花品種のpallida 'Albiflora'(アルビフローラ)等がよく見かけられ、匍匐性のベロニカ等と共に早春でも緑の状態がよく花が咲くグランドカバーとしてお馴染みです。
野生化しているようなものでも雑然と茂っている様子はをあまり見かけず、程よく石やコンクリートなどに這い柔らかい印象にしてくれています。
お庭に植える場合もレンガや、コンクリートに這わせたり南向きの斜面に沿って植えたりするとぐんぐんと勢力を広げて行きますが、いきなり葉の大きさが大きくなったり、こんもり立ちあがてきたりという事もなく、その程良さが好印象です。
石垣等目線に近い位置に生えていることが多いせいか、目線に飛び込んで来やすく、目に留まる柔らかさは冬の中休みといった暖かな景色によく映えます。
Data
- 植物名
- シンバラリア
- 学名
- Cymbalaria muralis
- 他の名前・俗称
- ツタバウンラン、ツタガラクサ、コリセウムアイビー
- 区分
- 常緑多年草
- 参考サイズ
- 0.05~0.1m