万能シルバーリーフ

シマグミ

最近お勧めする機会が増えてきたシルバーリーフの常緑樹。
基本的には低木扱いですが、5mくらいまでになりシンボルツリーとしても魅力的です。
病虫害が少なく、成長も比較的穏やかで管理がし易く、
まだ流通量は少ないようですが、これから注目の存在です。

同じグミの仲間でロシアンオリーブ(ヤナギバグミ)が人気ですが、そちらより成長が穏やかで、樹形もまとまり易いです。

本州でも自生しているアキグミに似た雰囲気ですが、落葉樹のアキグミに対しこちらは関東以西ではほぼ常緑で、東京都内などでは冬もそれほど葉が痛むことなく越します。ロシアンオリーブも常緑として扱われることがありますが、それよりも更に冬の落葉は少ないです。

春に香りのある白い花が咲き、実もなります。
アキグミの実は食用ジャムなど美味しいので、こちらの実も食べてみましたが、渋みが強くあまり食用には向かない印象です。 

仕立て方次第で骨格にも、メインツリーにも使えます。
メインツリーとして使えるような大型の物は、主に八丈島などの離島で自生していたものを山堀りしたもののようです。
最近は生産も進み1m前後のものも出てくるようになってきています。あと何年かすれば生産物でシンボルツリーとして使えるサイズ感の物の出回ってきそうです。

人気の高いシルバー、ブルーリーフ系の樹木ですが、アカシア、ユーカリ、オリーブ等成長速度や病虫害の問題で一般家庭のお庭では維持管理に気を配らなくてはならないものが多い中で、目立ったウィークポイントを感じさせる事無く、軽やかな雰囲気を与えてくれる常緑樹としてとても注目の存在です。


kensuke-watanabe

先日都内のお客さんのお宅に植えたシマグミにカミキリムシの被害が見受けられました。
根元から20センチほどの幹に穴が開き、おが屑が地表に堆積していました。
上部には、まだ全く影響はなかったですが、定期的に幹回りの様子を観察する必要がありそうです。

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Data

植物名
シマグミ
学名
elaeagnus
区分
常緑
参考サイズ
2~5m

葉には小さな白い斑点が密集し、全体的に白く見えます。(12月上旬、東京23区)
左側、幹がしっかりしてくる樹形になるのでシンボルツリーとしても。(10月中旬、大阪府)
剪定によって骨格的な使い方でも維持できます(9月中旬、東京23区)
鈴成りになる実(11月中旬、東京23区)
鈴成りになる実(11月中旬、東京23区)

elaeagnus

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。