カンカン照りでも涼し気
セイヨウニンジンボク
意外と困る真夏の日差しの強い場所への植栽。
そんな課題にも涼しい顔で答えてくれる頼もしい存在です。
細い葉を茂らせ風に揺れる姿は真夏の庭に涼を与えてくれます。
初夏に立ち上がる青紫色の穂状の花序は、草原に生えている草花を思わせる風情。ナチュラルな雰囲気のお庭作りに持ってこいです。
花の後には実がなります。チェストベリーと呼ばれ女性のホルモンに作用するメディカルハーブとして利用されたりもします。ハーブとして利用されるのは主に実の方ですが、葉にも清涼感のある爽やかな香りが漂います。
2m程の高さまでは全体的にこんもりとした樹形になりますが、樹高が高くなってくるとしっかりした幹が出来てシンボルツリーのような使い方もできます。
最終樹高はそれ程高くはなりませんが、萌芽力は旺盛であっという間にもっさりとなってくるので、大きさを保つ場合は落葉期に大体の樹形を想定して、太い枝だけ残し大胆に剪定をしてしまいます。
原産は西アジアから南ヨーロッパにかけて。名前の由来は近縁種で中国原産の”ニンジンボク”にちなみ、その名の中の”ニンジン”は葉が朝鮮ニンジンに似ていることから来ているそうです。
花の色は青紫に他に白色のものも出回っています。
その他にも、葉に深い切れ込みのある中国原産の種で、中国ニンジンボクとか切れ葉ニンジンボクなどの名で出回っているものも最近よく見かけます。
花は控えめですが、葉が細くより涼やかな印象で、こちらもおすすめです。
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Data
- 植物名
- セイヨウニンジンボク
- 学名
- Vitex agnus-castus L.
- 他の名前・俗称
- チェストツリー
- 区分
- 落葉
- 参考サイズ
- 2~5m