クセ強め。

ビバーナム リチドフィラム

大ぶりで深いシワが寄って垂れ下がり気味につく葉。
容姿にどことなくクセがある。
骨格となる緑のボリュームを作るうえで、そのちょっとしたクセがスパイスとして意外と効いてきたりするものです。

性質は強健で耐陰性も強く、日の当たる時間がほとんど無いようなところでも元気に葉を茂らせてくれます。量は減りますが花も付きます。

ビバーナム系の物は葉虫による食害が多くみられますが、同系のティヌスやダビディティヌスなどに比べると少ないようです。

根付きの浅い時期に寒さに当たると葉がしおれたようになる場合がありますが、枯れているわけではなく暖かくなり根が動き始めるとまた元気な状態になってくれます。
耐寒性自体は東京周辺の郊外地域で問題なく越冬しており、RHS(イギリスの王立園芸協会)HPでは-15~ー20度の耐寒性があると紹介されています。

まだまだ日本での認知が少ない植物ですが、イギリスのガーデンデザイナーJohn Brookes氏の30年程前の著書では既に、植栽の骨格に用いるのに有効な植物として大きく紹介されています。

kensuke-watanabe

Data

植物名
ビバーナム リチドフィラム
学名
Viburnum rhytidophyllum
他の名前・俗称
ビブルナム リティドフィルムレザーリーフビバーナム
区分
常緑
参考サイズ
1.5~3m

花序は他の常緑系ビバーナムと似ている。(2016年4月下旬、東京都23区)
北向きの壁沿いへの植栽、日当たりは夏前後の夕方限られた時間(2017年7月上旬、東京都23区)
きれいなてまり状の花序。日当たりが良いと花もきれいに咲く。(2018年4月中旬、神奈川県南部)
ユッカロストラータ、タイサンボクリトルジェムなど個性派との合わせ。(2018年9月中旬、東京都23区)

Viburnum rhytidophyllum

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植物図鑑について

お庭と生活のお話をさせていただく上で、パートナーともいえる植物たちの事を、私たちなりに感じるそれぞれの良さや、付き合う上で知っておくとよさそうなこと等、観察の記録的な情報も交えながら紹介しています。

題名(植物名)
日本において一般的に用いられている名称です。他にも一般的な名称や俗称、学名の読み音の違いなどある場合は別途記載してます。
キャッチフレーズ
植物の名前は一回聞いて音では認識できてもどういうものか想像しずらいものが多いです。故に覚えずらくもあります。そこで、私たちなりにこの植物を表現する言葉を出来るだけ多くの人がイメージしやすいものと結び付けてあらわそうと試みています。昔の洋楽についていた邦題のような感じで、時には恥ずかしくなるようなダサさも漂いそうですが、何はともあれ興味を持っていただくきっかけとなれば良しと思っています。
学名
植物の中には呼び名が様々あったり、名称が重なったりするものがあるので、誤解を避けるため、どの植物を指しているかの基準とするため記載しています。
区分
東京近辺で見受けられる傾向として、季節によって葉がなくなるか無くならないか大まかな傾向を表記しています。なので学術的な表記とは異なり、あくまでも実用上の目安とするための独自の情報とご理解いただければと思います。
参考サイズ
植栽をしたときに、植物の魅力を感じられる又は剪定を行いながら無理なく管理できるお勧めのサイズ感を表記しています。