Works 099

軽井沢~八ヶ岳を中心とした自然と森暮らしを提案するブランド”morinoie”のアトリエ。

代官山旧山手通り沿いのビルの一室にあり、顧客とのミーティングスペースが併設され、言わばmorinoieの都会の入り口ともいえるスペース。

部屋は専用テラスに面し、低層建築の多い猿楽町にあり都心では稀有ともいえる広い空が望める。
このテラスを魅力的に活かしきるべくご相談をいただきました。

主宰である五十嵐・福岡両氏との打ち合わせを重ね、
軽井沢の森を再現するのではなく、本質的にmorinoieが提供するものをこの場所で表現する形を模索しました。

限りあるスペースに配置するウッドデッキとプランター。
それぞれの幅、高低差、奥行きを意識的に操作することで空間機能を整頓し
居住空間と植栽空間そしてそのどちらでもない緩衝空間を構成。

室内から眺める窓に切り取られた景色の自然な落ちつきや
テラススペースに身を置いては、植栽の間を通り抜けテーブルと椅子の置かれたスペースに至る体感的奥行きを特に意識しています。

現代的資材の再生プラスチックや人工軽量土壌、
伝統的資材の焼杉・銅板を用い造作したプランターには、
テラスを吹き抜ける風にそよぐしなやか風情の常緑植物を中心に、
冬の景色のビタミンとなる鮮やかな暖色の実が味覚でも楽しめる金柑や四季を感じる落葉樹のモミジも植栽されています。

広い空のもと、四季の移ろいを感じながら風にそよぐ植物越しに遠くに居並ぶ近代的な建物を眺めるここでしか成しえない心地よさを追求しました。

Date:
2023
Area:
35m2
Type:
オフィス